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納得感と透明性を重視した管理職登用を叶えるNMATの活用方法とは

2023年05月30日 NMATの活用 導入事例 管理職登用

管理職登用試験の1つとして2022年よりNMATをご利用いただいているハイリマレリジャパン株式会社様。
NMAT結果を登用試験としての活用にとどまらず、成長機会を与えるものとして捉え合否にかかわらず
本人へ結果のフィードバックをされるなど、こだわりを持って運用されています。

今回は具体的な活用の内容とその取り組みの根幹にある大切にされている考え方について、
日本リージョン人事総務部部長の福原弘之様、課長の石原加奈様、ご担当の並木高洋様にお話を伺いました。

NMATを導入された背景を教えてください。

石原様:
ハイリマレリジャパンはもともと母体があった会社から2021年に分社してできた会社です。管理職登用の場面において、規模などの都合からもともと分社化前に導入していた手法をそのまま踏襲することはできなかったため、分社後に一から検討を始めました。

 福原様:
検討を進めるうえで大切にしたことは、分社化前と同等の評価ができる手法であること、そして何よりも客観性があることです。

 並木様:
実際にアセスメントツールを選ぶうえでは多くの企業で使われていて受検者が多く精度が高いこと、そしてすぐに利用が開始できる部分も決め手となりNMATを導入することにしました。

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石原加奈様

管理職登用の場面でNMATをご活用いただいていますが、施策全体ではどのようなことを行っていらっしゃるのでしょうか。

石原様:
役員との面談・模擬面談(上司役を行う面談)を内製で実施、それにNMATを加えた3つのプロセスで総合的に判断しています。例えば面談だけだと緊張して力が出し切れない、というような社員もいますので、全体を設計するうえで心がけているのは、社員一人ひとりの可能性を見出せるよう多面的な手法・複数の目線による評価であることです。

 福原様:
社内で管理職に求めるコンピテンシーを決めているので、それに照らした基準を置いています。そのうえでの課題は、面談だとどうしても知っている人が知っている人を評価することとなり、主観が入りやすい点です。納得感を生むためには、客観的に評価できるNMATは重要な手法だと考えています。

 

受検された方へNMATの結果はフィードバックされていますか。

石原様:
はい。合否にかかわらずNMATの本人用報告書「あなたのキャリア開発のために」*を用いて、上司を通して登用試験の合否結果と共に強みや今後の改善点などをフィードバックするようにしています。

*NMATでは、人事用の報告書とは別に受検者本人用の報告書も追加費用不要でお渡ししています。

合否にかかわらず結果のフィードバックをされているとのことですが、それはどのような意図からでしょうか。

福原様:
NMATはもちろん管理職の登用試験として実施していますが、育成や人材開発の一環としても活用したいという気持ちが大きくありますし、せっかく時間を使って受けてもらったものを成長の機会として利用してもらうためには本人への結果の返却は必要であると考えています。

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福原弘之様

実際に受検された方の反応はいかがでしょうか。

福原様:
「やっぱりそうだよね」という反応が多くありました。受検する前に直属の上司といくつかのディメンションで強み・弱みを話してもらうセッションを設け、上司と共通認識を持ったうえでNMATを受検してもらっています。NMATの結果ではそれらが明文化されているので「よく言い当てている」という納得感の高い反応になったのだと思います。

ここまでお話を聞かせていただき、客観性や納得感といった言葉が多く出てきましたが、人事として皆様が大切にされている考え方はどのようなものでしょうか。

福原様:
人事の仕事をするうえで大切にしていることは顧客志向であることです。私たちにとっての顧客は従業員と経営と考えていますが、経営の導く方向に人事面でサポートすると考えたときに、一部の従業員にとっては必ずしも嬉しい方向に進むわけではない場合もあり得ます。

それを担保するためには腹落ちをいかにしてもらえるか、さらに腹落ちしてもらうためには従業員に対するコミュニケーションの質と透明性が重要であると考えており、それらが日々の取り組みのベースとなっています。

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並木高洋様

2023年1月にリリースされたWEB形式でのテストをご利用いただきましたが、利用されてのご感想をお伺いできますでしょうか。

並木様:
先日WEB版を初めて利用しましたが、紙版と比べてだいぶ使いやすくなったというのが率直な感想です。紙で実施の際にかかった時間や手間が、WEB版になりいつでも受検できるので、受検する社員・人事双方にメリットが大きいと感じています。

 

NMATの活用によって実現したいこと、またNMATへ期待することがあれば教えてください。

石原様:
フィードバックまで終了したのは1回だけですが、受検しフィードバックを終えた社員が、その後どのように結果を受け止め、実際にどのような変化をしていくのかはぜひ今後見ていきたいと思っています。

 

貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。


ハイリマレリジャパン株式会社

https://jp.highly-marelli.com/

設立
2021年
事業内容
コンプレッサーとHVAC(暖房・換気・空調)の電動化、およびヒートポンプシステムに特化した世界クラスのソリューション開発に焦点を当て、業界をリードするキャビンコンフォート事業を展開している。
社員数
3305名(連結2022年12月現在)